初心者の方で、「まだ簿記3級を持っていないけれど簿記2級が早く欲しい!」という方が選ぶのが、日商簿記3級と2級の同時受験です。
2級を目標にしていると、3級だけをわざわざ受験する必要を感じない方も多いかもしれません。
しかし
- 同時受験って実際可能なの?
- 具体的に同時受験のためには何をしたらいいの?
という部分がわからない方も多いのではないのでしょうか?
そもそもの話として、日商簿記3級と2級の同時受験は可能です。
3級も2級も受験資格というものがないので、同じ日に同時受験することができます。
先に3級の受験をして、2級の受験に進む流れです
しかし、同時受験にはデメリットや注意点も多いので、実際に簿記1級合格をしている自分が
簿記初学者が3級と2級の同時受験をするのはアリなのか?について丁寧に解説していきます。
同時受験をすることを決めていて、効率的な学習ポイントが知りたい人はこちらのボタンをクリックで飛ぶことができます。
結論:日商簿記3級と2級の同時受験はアリです
そもそもの話として、日商簿記3級と2級の同時受験は可能です。
3級も2級も受験資格というものがないので、同じ日に同時受験することができます。
これは、統一試験(紙の試験)でも、ネット試験でも変わりがありません。
受験資格も必要なし・時間も被らないから
物理的には同時受験は可能です!
結論から言うと
3級と2級の同時受験はアリ!
ただし、学習時間が確保できるかの逆算は必要です!
となります。
初学者の方が、簿記3級と2級の内容を網羅しようと思うと
- 3級:100時間
- 2級:300時間
が目安の学習時間と言われています。ざっくり合計しても400時間の学習期間が必要ですね。
400時間というと、毎日2時間勉強しても6〜7ヶ月の期間がかかるボリュームです
それくらいは、時間をかける準備があるよ!という方は、このまま読み進めてください。
逆に、「絶対に無理なんだけど…。もっと早く資格が欲しい」という方は
簿記3級をネット試験で合格することをまず目指してみましょう。
ネット試験は、ほぼ毎日開催されているので、簿記3級の学習環境に合わせて受験をして
合格後に2級に進む、という流れでも全く問題ありません。
簿記3級の学習方法に関しては、こちらの記事で完全解説してありますので、気になる方は参考にしてみてください。
日商簿記3級と2級の同時受験のメリット・デメリット
簿記3級と2級の同時受験するメリット・デメリットについて紹介していきます。
メリット | デメリット |
---|---|
最低でも簿記3級に合格できる可能性が高い 学習期間を短縮できる | 初学者でも2級にチャレンジできる学習ボリュームが多い 受験当日はかなり疲れる 3級と2級の共倒れのリスクもある |
3級と2級を同時受験するメリット
3級と2級の同時受験のメリットは次のとおり。
- 初心の者でも2級にチャレンジできる
- 最低でも簿記3級に合格できる可能性が高い
- 学習期間を短縮できる
初心者でも2級にチャレンジできる
1番のメリットとしては、簿記初心者でも2級合格のチャンスがあることですね。
日商簿記2級を合格することができれば、就職や転職でも高く評価されるのは大きなメリットです。
大手経理職の求人を見ると「簿記2級」が求人条件になっていることも多いです
補足
履歴書に書ける簿記資格としては
日商簿記×3級以上の組み合わせがおすすめです。
履歴書に書ける簿記資格で悩んでいる場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
最低でも簿記3級に合格できる可能性が高い
同時受験のメリットとして、簿記2級に落ちたとしても3級合格のチャンスが残っています。
2級の難易度は高いため、どんな学習方法を取ったとしても確実に合格できるとは言えません。
いわゆる3級を滑り止めにして、2級を目標にするってことだね
よく、「2級が目標だから3級を飛ばして受験しようかな?」と悩まれる人がいますが基本的には、推奨しません。
簿記3級を飛ばして2級に挑戦するのではなく、簿記3級と2級を同時に挑戦する
という受験方法がおすすめです。
簿記3級を飛ばして2級に挑戦する受験方法については、こちらの記事でもう少し詳しく解説していますので、気になる方は参考にしてください。
学習期間を短縮できる
簿記3級と2級を同時に学ぶことになるので、トータルの学習期間・時間を短縮することができます。
別々で受験する場合
- 3級の学習
- 3級の受験
- 合格発表
- 2級の学習
- 2級の受験
- 合格発表
同時受験する場合
- 3級の学習
- 2級の学習
- 3級と2級の受験
- 合格発表
ざっくりと、簿記2級の合格発表にたどり着くまでの流れに差がありますよね。
もちろん3級と2級の学習はしっかりと行う必要があるので、大幅に学習時間を短縮できるわけではありません。
別々だと2回受験しないといけないところを、同時だと1回で済むので
学習期間としては早く済みますね。
2級合格までの工程が少ないぶん、トータルの学習期間が短縮できるというのは、早く2級資格が欲しい人にとっては良いポイントですよね。
3級と2級を同時受験するデメリット
続いては、同時受験のデメリットについてです。
- 学習ボリュームが多い
- 3級と2級の共倒れのリスクもある
- 受験当日はかなり疲れる
学習ボリュームが多い
同時受験の最大のデメリットは、トータルの学習ボリュームが膨大になること。
学習時間の目安としてよく言われている数字は
- 3級:100時間
- 2級:300時間
と、なかなかのボリュームがありますよね。
合わせて400時間の学習時間を確保できそうか?についてはよく考えた方が良いと思いますよ。
特に、就職・転職のために資格が欲しい!という方は、実際に資格が必要な期限が迫っている場合は、とりあえず簿記3級から挑戦してみるというのが現実的です。
3級と2級の共倒れのリスクもある
同時受験の最大のリスクとしては、3級も2級も落ちてしまうこと。
- 学習時間の不足
- 理解力不足
- 試験回の難易度
などの理由により、どちらも落ちてしまう可能性は0ではありません。
特に、学習時間不足は同時受験では致命的です
簿記3級と2級の同時受験をするなら、学習時間の確保や、学習の効率化をどれだけできるのか、この2つはしっかりと準備しておく必要がありますね。
同時受験の学習ポイントについては、こちらのボタンからジャンプできます
試験当日はかなり疲れる
デメリットというよりも注意点に近いのですが、3級と2級の同時受験は試験当日がかなり大変です。
- 3級:60分
- 2級:90分
合わせて150分(2時間半)の試験を1日でこなすのは、かなりパワーのいる作業です。
順番として、まず3級の受験をして2級の受験をする流れなのですが、2級を終わったことにはヘトヘトになります。
頭をフル回転させて問題を解くから、想像以上に疲れます…
日商簿記3級と2級の同時受験がオススメできる人
ここまで3級と2級の同時受験について、それぞれメリット・デメリットについて紹介しました。
メリット | デメリット |
---|---|
初学者でも2級にチャレンジできる 最低でも簿記3級に合格できる可能性が高い 学習期間を短縮できる | 学習ボリュームが多い 受験当日はかなり疲れる 3級と2級の共倒れのリスクもある |
これらを含めて、簿記3級と2級の同時受験をオススメできる人は
簿記2級を取得したい明確な目標があって、学習時間と学習期間をしっかりと確保できる人
学習時間と期間のしっかり確保をもう少し具体的にいうと
毎日2時間勉強するとして
- まず3級だけ受けるパターン:約1ヶ月半
- 3級と2級の同時受験をするパターン:約7ヶ月
と、最初の受験日までこれだけ差が出てしまいます。
学習時間を毎日2時間だとしても、半年以上かかる学習ボリュームになるので、これだけを確保できそうなのかはしっかりと見つめ直す必要があると思います。
逆に、これに当てはまらないなら、まずは簿記3級を目標に学習を進めて、3級合格後に2級に進む順番の方が効率的ですよ。
そのくらい、同時受験というのはハードルが高い受験方法です。
日商簿記3級と2級の同時受験をするための学習ポイント
3級と2級の同時受験をしよう!という人のために
簿記1級合格者が考える3級と2級の同時受験をするための学習ポイント
について紹介していきます。
同時受験で意識したいポイントは次の5つ。
- 学習プランの逆算をする
- 学習時間の確保は必須
- 学習期間は多めに取っておく
- 通信講座等の利用で効率化がおすすめ
- ネット試験の方が良いが人による
ポイント①学習プランの逆算をする
まずは、学習プラン・スケジュールの逆算をしましょう。
同時受験について、いつまでに欲しい!という期限がない人は、飛ばしても大丈夫です。
逆に、「この月までに簿記資格が必要!」という人は、今日からその月まで
毎日何時間勉強したら、目安の400時間が到達できそうか?
という計算は、最低でもしてみましょう
ポイント②学習時間の確保は必須
学習ボリュームが多いので、毎日の学習時間の確保は必須です。
1日に取れる学習時間が短いほど、必要な日数は多くなってしまいますし、学習の効率は下がります。
社会人で毎日、仕事終わりに勉強がなかなかできない…
という人は、通勤時間などの隙間時間を有効活用して学習時間の確保をしていきましょう。
学習効率をどれだけ上げれるか?が
忙しい社会人が簿記資格を取るための必須事項になります
ポイント③学習期間は多めにとっておく
学習期間は、少し余裕を持っておくのが大切です。
- 思っていたよりも学習時間が取れなかった
- 400時間だと足りずにもう少し勉強が必要になった
- 狙っていた試験で落ちてしまった
など、最初の予定通りに進むとは限りませんからね。
ギリギリのスケジュールにして、後悔をしないようにしましょう。
スケジュールがギリギリになってしまうなら、無理をせずに3級から順番に合格をしていくのがおすすめです
ポイント④通信講座等の利用で効率化がおすすめ
3級と2級の同時受験をするなら、学習の効率化は最優先事項です。
そこで、私が提案するのは通信講座の利用。
独学よりも格段に効率的な学習ができ、忙しい社会人こそ利用して欲しいサービスです。
独学との学習の違いをまとめてみると次のような感じ。
学習方法 | 独学 | 通信講座 |
---|---|---|
価格面 | 安い(テキスト代のみ) | 費用がかかる |
学習の質 | 自分次第 | 質が高い |
サポート面 | 自力で調べるしかない | 質問サポート付きが多い |
こんな人におすすめ | とにかく費用をかけたくない人向け | 効率よく学習したい人向け |
2級の難易度になると、独学ではかなり躓きやすいので、「教材の質とサポート面」が充実した学習方法を選ぶ方がいいですよ。
簿記学習は独学と通信講座どちらがいいのか?についてはこちらの記事で解説していますので、気になる方はチェックしみてください。
通信講座の中も、管理人ミズキがオススメする通信講座は次の4つ
通信講座 | クレアール | スタディング | フォーサイト | ユーキャン |
---|---|---|---|---|
対象コース | 3級パック | 簿記3級合格コース | 簿記3級スピード合格講座 | 簿記3級講座 |
金額 | 16,000円 | 3,850円 | 16,800円 | 39,000円 |
テキストの種類 | モノクロ | デジタル | フルカラー | フルカラー |
質問サポート | 無制限 | なし(別購入) | 制限あり | 制限あり |
運用実績 | 1962年 | 2008年 | 1993年 | 1954年 |
合格率の開示 | なし | なし | あり | あり |
おすすめ対象者 | 金額と質を求める人 | 価格を抑えたい人 | フルカラーテキストで学習したい人 | 通信講座の実績を重視する人 |
特徴 | 迷ったらコレ!初心者から経験者までオススメ! | 完全オンラインで、忙しい人向け | 全国平均3倍の合格実績を発表している | 通信講座としての実績と認知度は高い |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
詳しい比較解説は、「通信講座のオススメ4選」という記事を読んでもらえればと思います。
通信講座4選の中でも迷ったら「クレアール」を選ぶのがオススメです。
- 冊子のテキスト付き
- Web講義動画もある
- ネット試験にも対応している
- 質問サポートも無制限
- 割引キャンペーンが多く、1万円以下で受講できる
- 教材の質と金額のバランスが良い
など、通信講座の中でもちょうど良いバランスで、簿記3級の合格に必要な教材がしっかりと詰まっているからです。
\ 資料請求で教材体験・限定価格情報ゲット/
当ブログでも口コミなどをまとめたレビュー記事があるので、気になる方は参考にしてみてください。
ポイント⑤ネット試験の方が良いが人による
最後のポイントとしては、受験方法をネット試験にすること。
簿記の試験方法には
- 統一試験(紙タイプ)
- ネット試験
の2つがあります。
ネット試験は、基本毎日受験することができますが、統一試験は2・6・11月の年3回しかチャンスがありません。
ネット試験を選んだ方が、学習環境に合わせて受験日を決めることができるので、同時受験にはオススメです。
ただし、ネット試験はパソコンを操作して受験するスタイルなので、どうしても操作面で苦手な人が出てくると思います。
そんな人は、ネットスクール(株)の「日商簿記2・3級ネット試験無料体験プログラム」が使いやすかったのでイメージを掴む意味でも体験してみると良いと思いますよ。
>>ネットスクール(株)「日商簿記2・3級ネット試験無料体験プログラム」
といっても、回答をクリックするくらいなので、基本的には大丈夫だと思うよ!
日商簿記3級と2級の同時受験についてまとめ
日商簿記3級と2級の同時受験についてまとめると
2級をいきなり狙っていて、学習時間と期間を半年以上しっかりと取れるならアリ!
そうじゃないなら、3級の合格をまず目指そう
というのが結論になります。
ネット試験がない頃は、年に3回しか受験チャンスがなかったので、3級と2級の同時受験はかなり有効でした。
ですが、今はネット試験という受験がいつでもできる状態になっているので、3級の合格後に2級に挑戦する方法でも良いと思っています。
同時受験を狙う!という方は、学習のポイントをしっかり押さえておきましょうね
- 学習プランの逆算をする
- 学習時間の確保は必須
- 学習期間は多めに取っておく
- 通信講座等の利用で効率化がおすすめ
- ネット試験の方が良いが人による
簿記を学ぶ通信講座なら次の4つから、特に「クレアール」を選べば間違いありません。
通信講座 | クレアール | スタディング | フォーサイト | ユーキャン |
---|---|---|---|---|
対象コース | 3級パック | 簿記3級合格コース | 簿記3級スピード合格講座 | 簿記3級講座 |
金額 | 16,000円 | 3,850円 | 16,800円 | 39,000円 |
テキストの種類 | モノクロ | デジタル | フルカラー | フルカラー |
質問サポート | 無制限 | なし(別購入) | 制限あり | 制限あり |
運用実績 | 1962年 | 2008年 | 1993年 | 1954年 |
合格率の開示 | なし | なし | あり | あり |
おすすめ対象者 | 金額と質を求める人 | 価格を抑えたい人 | フルカラーテキストで学習したい人 | 通信講座の実績を重視する人 |
特徴 | 迷ったらコレ!初心者から経験者までオススメ! | 完全オンラインで、忙しい人向け | 全国平均3倍の合格実績を発表している | 通信講座としての実績と認知度は高い |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
「やっぱり3級から順番に取ろう」と思われた方は、簿記3級の勉強方法について解説しているので、参考にしてみてください。
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